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飲食店によくあるクレームの例

 

前回の記事では、迷惑行為化する昨今の飲食業界におけるクレーム問題について取り上げた。

飲食店で生じがちなクレームはある程度パターン化しているので、そのパターンを紹介する。

飲食店によくあるクレームの例

異物混入

異物混入の許容範囲は個人差があると思うが、個人的には作り直しにかかる時間を考慮すると髪の毛が一本混入しているくらいだったら特に言及せず見過ごしてしまう。布やラップなどキッチン用品が混入していた場合は明らかに店側の管理が甘い証拠なのでクレームを入れるだろう。

今年の5月、とある男性がガストで注文したお弁当の付け合わせのサラダにカエルが混入していて、インターネットで大炎上した事件が記憶に新しい。数ミリ程度の虫ならまだしも、写真で確認する限りでも比較的大きいので未然に防ぐ余地は十分にあったはずだ。

商品のコンディション

肉が生焼けの状態で出てきた。写真と実物が明らかに異なっている。商品の一部に腐敗が見られる。

飲食店は保健所の指導のもと消費者に安心・安全な食事を提供することが大前提だし、我々もそれを信用してお金を払っている。特に肉の生焼けや商品の腐敗は食中毒を引き起こすリスクが非常に大きいので細心の注意を払わなければいけないところだ。外食の場で十分な安全が保証されないのであれば、それはクレームの対象になりうる。

接客態度

よほどの高級店でない限りはこちらも高度なサービスは求めていないし店側も過度なサービスを提供する必要はないと思っているが、1円でもお金を貰っている以上は顧客に傲慢な態度を取るのは論外だ。

日本では滅多に遭遇することはないが、アメリカの場合は接客態度と差別問題が大きく関係している。特定の人種やセクシャルマイノリティの人に不謹慎な態度を取ったり、故意的に良いテーブルを与えなかったり、飲食店に限らずサービス業における差別問題は定期的にメディアで物議を醸している。

提供スピード

学生時代に居酒屋でアルバイトしていた時に最も多かったクレームの一つが提供スピードの遅さに関するものだった。これに関しては以下のシチュエーションを考慮する必要がある。

  1. 事前説明・状況説明の有無
  2. 従業員状況
  3. 混雑状況
事前説明・状況説明の有無

商品の提供に遅れが生じる場合は顧客とのコミュニケーションが重要になってくる。オーダーが立て込んでいるにしろキッチンでトラブルが発生しているにしろその故を事前に説明したり、顧客にオーダーの進捗具合を確認された場合は状況説明の報告をきちんと行ったりすれば顧客の不安も緩和される。

従業員状況

安定したサービス供給のためには人材確保とオペレーション整備が不可欠だが、アルバイトの比率が多い飲食店では常に安定したシフト状況を作り出すのは難しい。人材確保が困難な場合は、シフト状況によって顧客数に制限をかけるなどの対応が必要になるかもしれない。

混雑状況

あくまで店側は常に安定したサービスを提供するというのが前提で、顧客側の意識として店が混雑している場合はサービスの質が多少劣る可能性をある程度覚悟しておかなければならない。サービスが劣るといっても味が落ちるようなことはNGだが、店員の手が回らない部分が出てくれば商品提供のスピードに差が生じるのは明白だろう。

オーダーミス

注文した商品と異なる、オーダーが通っていなかった等のオーダーミスは店側の責任。しかし私の経験上は顧客の勘違いというケースも少なくないのだが、都合上顧客のミスとは断言しがたいのでこういった場合はある種の悪質なクレームともいえる。

騒音

成人または中高生以上の分別がつく年齢の顧客が必要以上に騒いでいる場合は、他の利用客からのクレームが入る前に店側が対処すべきだ。しかし、しばしば議題にも挙がる子供や赤ちゃんによる騒音は判断が難しいところで、他の利用客から席移動を依頼された場合は店側は対応すべきだし、ファミレスなどのカジュアルなレストランでは周囲の協力も必要になってくるだろう。

クレームの本来あるべき姿

1995年、ユニクロが「悪口言って100万円」と謳った広告を全国紙に打ち出して自社に対するクレームを大々的に募集し、最終的に1万件もの意見が寄せられた。メールも一般的ではなく電話代も高かったこの時代では、今のように顧客の意見を聞くことが難しくクレームが貴重だったため、賞金付きという斬新な切り口で顧客からのクレームを自ら募ったのである。

本来ならクレームはサービス改善のための貴重な意見として有難いものなのだ。顧客としてはその店に興味がなければ再訪しないだけだし、良いクレームは企業やサービスの伸びしろを明確に示してくれる。

店側のサービスに明白な落ち度がある場合はきちんと異議を唱えるべきだし、店側も一意見としてありがたく受け止めるべきだが、迷惑行為を伴う悪質なクレームはその本来の意図と大幅に異なってしまう。クレームもあくまで店員とのコミュニケーションなので伝え方には留意したい。

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